***いろいろ色いろ*** |
さて、イメージを固めるといっても具体的にどんなふうに?と思われることでしょう。 「私は撫子(なでしこ)の花が好きだから撫子の柄物を買う!」 とか 「雪輪(ゆきわ)がいいな」 「桜吹雪がいい」 というふうに具体的に好きな柄が決まっている人はその目的の品を探せばいいのです。 困っちゃうのは、ぼんやりと「着物が欲しいな」と思っているみなさまではないでしょうか? なんでもいいから着物が欲しい。 そういう気持ちの方はごく少数だと思いますが、自分がいいな!と思った帯を買って着物を買って、いざ合わせてみたら合わないわ‥‥‥どうしましょう?ということはありえる話です。 着物は、洋服と違って同系色の組み合わせはあまり合いません。 そして同じ色の組み合わせもあんまり合いません。 してはダメというわけじゃもちろんありませんが、下に並べたのをご覧頂くとわかりますが、いまいちぱっとしません。 洋服だと全身黒!というのは素敵ですが、着物で全身黒って‥‥‥「ご不幸があったんですか?」と思われること必須です。(いえ、黒づくめが好きな方は、好きに着ればいいと思いますよ) そこで覚えておくと便利なのが12色相環(じゅうにしきそうかん)と日本古来の「かさねの色目」なのです。日本の色はたくさんありますし、かさねの色目も諸説ありますので、これは着物と帯を合わせる時の「参考」と考えて下さいね。 たとえば、ふじさわは青系統の色が好きです。 箪笥の中は一時期寒色ばっかりという事態に陥るほど大好きです。その後は臙脂(えんじ)・蘇芳(すおう)色ブーム。茶色ブームと来ました。 ボトムを黒にして、上の色を変えればたいてい落ち着きます。黒はそういう点で色を合わせやすいですね。 ですが、せっかく着物を着るのに黒や灰色系統の「帯」とか「着物」ばっかりってオーソドックス過ぎてつまらなくないですか? 「でも、私は色のセンスが‥‥‥」 「組み合わせって難しい‥‥‥」 そういう時に、参考にして下さい。 12色相環 虹を思い出して下さい。 色は、赤→オレンジ→黄色→黄緑→青と移り変わっていきますよね?これは色が混ざっていくことによって起こります。 今、あなたがご覧になっているモニタなどは光の三原色を混ぜることにより、いろいろな色が出来上がります。 手元にある雑誌や広告など、そして実際のお着物は色の三原色によりできています。 なんじゃ、そりゃ。と、思われるでしょうが、実物と、モニタの色での違いはこの差から産まれるのです。後からまた出てきますので、ここではさら〜っと聞き流して下さい。 で、この色の移り変わりですが、下図のように円を描きます。色はこういうふうに回っているわけです。 その中で、あなたが主に着たい色を選びましょう。 たとえば、先程私は青系統の色が好きだと申しました。今の私のマイブームカラーはミントグリーンのようなさわやかな緑がかった青色です。で、その青緑の補色(反対色)はといいますと線をたどるとオレンジ色。原色同士で青緑とオレンジという組み合わせはさすがに着る気にはなりませんが(私、恥ずかしがりなんでそんな派手な組み合わせは‥‥‥うわぁ、嘘臭い(^^;)) これを薄い青磁(せいじ)色とオレンジがかった薄い茶色(梔子(くちなし))なんてすると、いかがでしょう? 他にも、この補色の左右の色を使うのも素敵です。オレンジの隣は黄色と赤ですので、青磁色の着物に真っ赤な柄の描かれた帯とかでしょうか。
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