おきらく*おきもの*らいふ




***高価な着物は白を避けるべしべし。***


 大事なことですが訪問着や附け下げを買う場合は、ほとんどが結婚式に着るという任務もお着物ちゃんは担うと思います。

 結婚式に着ないのに高価な着物を買うって‥‥‥あるのかな?
 え、わ、わかんない。よっぽどお茶会とかに参加する人??

 なので、白は厳禁です。
 白にものすごーーく近い色もできるだけ避けましょう。

 
白は主役の色です。

 いくら、手持ちにある着物の色が白しかないといって、新郎新婦が許してくれたとしても、最低限のマナーとして白を着るのは避けましょうね。それは結婚式でも、披露宴でも、二次会でもです。

 まあ、ウェディングドレスの色が白というのはココ最近(1840年の英国ヴィクトリア女王のご結婚式で、白を召されてからの流行なのです)の主流ですが、日本の花嫁衣裳が白というのは平安朝ごろからの歴史があります。歴史があるからしちゃ駄目。とかいう前例主義は言いませんが、他の参列者がいい顔をしない。ということだけは心に留めておいて下さいね。
 古来、白は神に捧げる色。
 白は太陽の光の色。
 清浄無垢な純潔の色。
 昨今では死に装束が白というところから「一度死んだつもりで(つまり生まれ変わって)あなたに嫁ぎます」という意味合いだと思っている方もいます。(江戸時代くらいまでは死に装束は浅葱色なんですけどね。忠臣蔵で浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が切腹する時に身に纏っていたのは浅葱色の裃(かみしも)ですから)

 ‥‥‥自分が気にする、しないは別にして、他の人で気にする人が多数いそうな場所には避けたほうが無難だよ。と、いうことです。

 結婚式。というのは晴れの舞台です。
 と、いう言葉をよく耳にするかと思うのですが、晴れというのは特別な日です。
 血が繋がっている、いない、関係なしに、その人の人生の中で何度もある場所ではありません。そういう場所へ着ていくのにそのお着物ちゃんはふさわしいですか?
 その場のあなたのノリで大事な舞台を壊さないで下さいね。
 あなたが自分の結婚式で友達が白いドレスを着てきたらどう思います?
 大丈夫?許せます?
 もし、あなたが「気にしないわ」と、そんなふうに思っても、まあ、親戚とか身内はいい顔をしないでしょうね。だから、正式な場所ってむじゅかしいのです‥‥‥

 それからそれから、白って汚れがかなり目立ちます。
 なので、何回も着倒すつもりなら、汚れがあまり目立たない色が‥‥‥ごふごふ。考えがチープ過ぎますか?げふげふ。




【追記】*************

 読者の方に、ちょっと面白い質問を頂きました。こちらで答えさせていただきます。

>ひとつ気になったのですが、白い着物は結婚式の着用OKで
>はなかったですか?洋装は白×だけど、和装はマナーが異なる
>と呉服屋から聞いたのですが・・・。

 上記のご質問についてですが、日本では「格」というのをとても気にします。
 花嫁衣裳の打掛と、出席者の振袖や訪問着などでは格が違いますので、呉服屋さんの仰るとおり、着物は白OKと言う考えは合っています。

 ただ、現在の日本人で、この格というものを認識している人が何人いるのか‥‥‥
 花嫁さんから親戚のみなさま、全員がこのことを知っていて着物なら白でもOKだとわかってくださるならかまいませんが当日になって、
「なんで白なの?」
「着物は格が違うから白でも大丈夫なんですよ」
 と聞かれる度に説明するのは大変ですよね‥‥‥
 こういうわずらわしさから遠ざかるためにも白は避けたほうが無難ですよ‥‥‥と。

 白は花嫁の色ということだけが広がり過ぎていますからね‥‥‥

 今、読み返しましたが、この格のことって書いていないですね。
 また別の場所に記したいと思います。

 白地でも柄の面積のが多いとか、事前に花嫁さんに承諾を得ているなら白い着物でも大丈夫だと思いますが新しくご購入されるなら、白は避けたほうがいいと思います。
 洗える附け下げなどが使い幅が広くていいかもしれないです。

 今の日本で、この格とか「ハレとケ」とか知っている人のが少ないですからね‥‥‥

 白は洋服での常識かとは思います。
 面倒なことには近寄らない。君子危うきに近付かず!! が確実かな‥‥‥と。

 趣旨が違うかもしれませんが、某アイドルの方のお母様がお亡くなりになった時の葬儀の席で、弔問客の服装にすごくマスコミが叩いていたじゃないですか‥‥‥
 悲しいことですが、ハレの場、葬儀の場、関係なく他の方を叩きたがる方っていらっしゃるんですよ。
 実は、私も衣装ではありませんが、道具の置き方で、実父の葬儀の際に親戚に叩かれたことがあります。本当に悔しくて情けなくて、そういう言い方をされるのが信じられなくて‥‥‥
 仲のよかったお友達なら、きっと貴方にとっても一生の思い出の中のひとつになりますよね?
 それなのに辛い思いをされては、せっかくの素敵なイベントが台無しです。
 ですので、こういう項目を設けた次第です。(老婆心で終われば幸いなのですがvv)



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