かんたん江戸っ子かけいぼ


 




親だって一人の人間




 その悟りに近い感覚とは、親を一人の人間だと割り切る。
 ということです。
 母、父、と思っているとどうしてもありがちな「親像」を押し付けてしまいますし、期待してしまいます。
「頑張って働くよ」
 そんな、前向きな言葉を待ってしまうのです。


 あり得ません。
 二ヶ月経ってようやく認識しました。
 期待するだけ無駄です。
 20歳を過ぎた人間が、そんなに簡単に変わるわけがありません。
 父の年金をもらえるようになる2年を踏ん張れば、後は年金がなんとかしてくれる。あの二人は役に立たない。そう割り切ろう。


 この感覚を手に入れて、私はひとつずつ確実に物事を進めることにしました。


 まず、ご飯は絶対食べます。お風呂も入ります。トイレもね。
 なら、毎月かかっている食費や電気代などの管理は重要です。腐らせている食材が減れば、家計も楽になるはず。
 そう思うのですが、私は細かいことが嫌いです。

 で、まずは
・過去の家計簿を計算しなおして、通帳で確認をして、だいたいの生活費を計算しました。
 食費・日用品、その他現金で支払う項目をだいたいで合算して、母に毎月の日常費に関しては託すことにしました。
・兄のアドバイスも受けてみんなで読める家計簿を表で作ることにしました。
・もちろん転職準備。バイト先の店長に事情を説明して一ヶ月で転職することを了承を得ました。
・仕事探し。これが想像以上に大変。号泣しました。


 親は頼りにならない。
 いいところも悪いところもある、ただの人間で、私とは別の人なのだ。
 そういう割り切りをしないと、自分を支えられなかったんでしょうね。
 まあ、家族だって血は繋がっていても他人だから。
 そう、あっさり認められるようになった自分は、以前よりはちょっとだけマシです。そう思えるようになっただけ私にとっては進歩です。




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miya fujisawa[kantan edokko kakeibo]